「性感染症の検査を受けたいけれど、どんなことをされるのかわからなくて不安…」
そんな声をよく耳にします。
性感染症(STI)は、自覚症状がないまま進行することも多く、早期発見のためには検査がとても重要です。
でも、初めて検査を受けるときは、恥ずかしさや不安から一歩を踏み出しにくいものです。
そこで今回は、泌尿器科で実際に行っている性感染症の検査内容について、わかりやすくご紹介します。検査は簡単で、体への負担も少ないものがほとんどですので、ぜひ安心してお読みください。
性感染症の検査はどんなときに受けるの?
以下のようなケースで検査を受ける方が多くいらっしゃいます:
• 性交渉の相手が変わった
• コンドームなしで性行為をした
• パートナーが性感染症にかかった
• 排尿時に違和感、陰部のかゆみ、できものがある
• 妊活・結婚前の健康チェックとして
• 自分やパートナーが不妊の可能性を指摘された
• 定期的な健康管理の一環として
症状がなくても、定期的な検査はとても大切です。
検査項目と内容の一例
当院で実施している代表的な性感染症検査をご紹介します。
クラミジア・淋菌
• 検査方法:尿検査
• 結果までの目安:2~5日
精度の高いPCR法を用いるため、少量の尿でも高精度で検出が可能です。
梅毒
• 検査方法:採血(血液検査)
• 結果までの目安:2~4日
梅毒は段階によって症状が異なり、初期のしこりや発疹が自然に消えることもあります。
血液検査が唯一確実な診断方法です。
HIV(ヒト免疫不全ウイルス)
• 検査方法:採血(抗原・抗体検査)
• 結果までの目安:2~7日
早期検出が可能な「抗原・抗体同時検査」により、感染後3〜4週間程度で検出できます。
B型肝炎・C型肝炎
• 検査方法:採血
• 目的:輸血・性交渉・医療行為・刺青などを通じて感染する可能性があります
肝炎ウイルスは、知らずに感染しているケースもあるため、妊娠希望・健康管理の一環としても検査をおすすめしています。
尖圭コンジローマ・性器ヘルペス
• 検査方法:視診
• 所要時間:5分
基本は視診にて判断します
「イボやできものが気になる」という方は、必ず泌尿器科で診てもらいましょう。
検査の流れはどうなっているの?
ご来院から結果説明までの一般的な流れをご紹介します。
① 問診(WEB)
• 現在の症状や不安、検査希望の部位などをお伺いします
• プライバシーに十分配慮し、安心してお話しいただける環境です(WEBでも可能です)
② 必要な検査項目の決定
• ご希望やリスクに応じて、検査項目を決めます
• 「全体的に調べたい」など、柔軟に対応します
③ 検体採取
• 尿、血液、など
• 採血は看護師が行い、検体採取は数分で終了します
④ 検査結果の説明
• 結果は後日ご案内
• 陽性の場合は、その場で適切な治療をご提案します
• パートナーへの対応についても丁寧にサポートします
検査は恥ずかしいことではありません
「性のことだから恥ずかしい…」「怒られそう…」
そう感じて来院をためらう方も少なくありません。
でも、性感染症の検査は、自分自身と大切な人を守るための“健康管理”の一部です。
当院では、次のような方針で診療を行っています:
• プライバシーに最大限配慮した診療体制
• 不安な気持ちに寄り添う対応
• 必要最低限の検査で、費用と心の負担を軽減
どのくらいの頻度で受ければいい?
以下のような目安を参考にしてください:
• 性交渉の相手が変わったとき → その都度
• 性感染症の感染歴がある → 年に1〜2回
• 妊活中・ブライダルチェック → パートナーと一緒に受ける
• 特に症状がなくても → 半年〜1年に1回の定期検査が理想
まとめ:不安を安心に変える“第一歩”を
性感染症の検査は、痛みも少なく、数分で終わるものがほとんどです。
症状があってもなくても、「自分の体を知る」ことは健康を守る第一歩です。
• 無症状でも感染していることがある
• 早期発見で確実に治療できる病気が多い
• 泌尿器科では安心して検査・相談ができる
「少しでも気になる」「一度ちゃんと調べておきたい」
そんな方は、どうぞ気軽にご相談ください。
