コラム

性器ヘルペスの再発に注意!

2025.11.06
性器ヘルペスの再発に注意!

今回は「性器ヘルペス」についてお話しいたします。

性感染症のひとつとして知られる性器ヘルペスですが、実は一度感染すると、ウイルスが体内に潜伏し、繰り返し再発することがあるという特徴があります。
「治ったと思ったのに、また出てきた…」と悩む患者さんも多くいらっしゃいます。

性器ヘルペスの再発のしくみや、再発を防ぐためのポイント、泌尿器科でできる治療などについて、わかりやすく解説いたします。

性器ヘルペスとは?

性器ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス(HSV)による感染症で、性行為を通じて感染します。

HSV-1型:主に口唇ヘルペスの原因
HSV-2型:主に性器ヘルペスの原因(ただし、口腔性交で1型が性器に感染することも)

感染すると、性器やその周囲に小さな水ぶくれ(疱疹)やただれ、かゆみ、痛みを伴う症状が現れます。

初感染と再発の違い

初感染時の症状

初めて感染したときは、免疫がないため症状が強く出やすい傾向があります。

• 発熱、だるさ、リンパ節の腫れなどの全身症状
• 性器の激しい痛みやかゆみ
• 排尿困難や歩行困難になるほどの痛み

再発時の症状

ウイルスは神経節(脊髄のそば)に潜伏し、ストレスや疲労、風邪、月経などをきっかけに再活性化して再発します。

再発時の症状は通常、初回よりも軽く、以下のような特徴があります:

• 軽いかゆみ、チクチク感
• 小さな水ぶくれや軽い発赤
• 発熱や全身症状は少ない

ただし、頻繁に再発する人では生活の質(QOL)を下げる原因となることもあります。

再発しやすい人の特徴

性器ヘルペスは誰でも再発する可能性がありますが、以下のような状況では再発のリスクが高まります。

• 睡眠不足や過労が続いている
• 精神的ストレスが強い
• 風邪や感染症にかかった
• 月経前後(ホルモンバランスの変化)
• 紫外線や寒冷刺激にさらされたとき
• 免疫力が低下している(糖尿病、がん治療中など)

再発の頻度には個人差がありますが、年に数回繰り返す人も珍しくありません

再発の前ぶれに注意

再発する際には、「前駆症状」と呼ばれる再発のサインが出ることがあります。

• 性器周辺のピリピリ感、かゆみ
• 足の付け根の違和感
• 排尿時のチクチク感

こうしたサインに気づいたら、すぐに治療を開始することで再発の悪化を抑えることが可能です。

他人にうつす可能性もある?

性器ヘルペスは、症状がない時期でもウイルスを排出している(不顕性感染)ことがあるため、注意が必要です。

• 症状がなくてもパートナーに感染することがあります
• コンドームは感染リスクを減らす手段ですが、完全に防ぐことはできません
• 発症している期間(疱疹がある時)は特に感染力が高く、性行為は控えるべきです

泌尿器科でできる治療とは?

性器ヘルペスの治療は、抗ウイルス薬(アシクロビル、バラシクロビルなど)の内服または外用薬が基本です。

急性期治療

• 疱疹や症状が出た時点で内服開始
• 5〜7日間の服薬が基本
• 早期の治療で症状を軽くし、治癒までの期間を短縮できます

再発抑制療法(継続服薬)

再発を繰り返す人には、予防的に薬を内服し続ける方法もあります。

• 毎日1〜2回の服薬を数か月以上継続
• 再発の回数とウイルスの排出量を大幅に減らせます

泌尿器科では、患者さんの状況に応じて治療法を選択し、必要に応じて内科や婦人科と連携することも可能です。

パートナーとのコミュニケーションも大切

性器ヘルペスは、長期的なお付き合いのあるパートナー間でもうつることがあります

• きちんと感染について話し合う
• 相手にも検査や治療をすすめる
• 症状があるときは性行為を避ける

ヘルペスは決して「特殊な人がかかる病気」ではありません。誰でも感染する可能性がある病気ですので、偏見や誤解をなくしていくことも大切です。

ワクチンはあるの?

現在、性器ヘルペスに対する予防ワクチンは実用化されていません

そのため、感染予防のためには:

• コンドームを適切に使用すること
• 疑わしい症状があればすぐ受診すること
• 再発をコントロールするための自己管理

が大切です。

まとめ:繰り返さないために、上手に付き合う

まとめ:繰り返さないために、上手に付き合う

性器ヘルペスは、一度感染すると長く付き合う必要がある病気です。
ですが、正しく知り、適切に治療し、再発をコントロールすることで、日常生活への影響を最小限にすることができます。

• 繰り返す症状に悩んでいる方
• 自分が感染していないか不安な方
• パートナーがヘルペスと診断された方

どんなお悩みでも構いません。当院では、プライバシーに配慮した安心の診療環境で、患者さまのご相談に丁寧に対応いたします。

院長 鵜木 勉

執筆者

いんざい腎泌尿器科クリニック
院長 鵜木 勉

専門資格

  • 医学博士
  • 日本泌尿器科学会 泌尿器科専門医
  • 日本泌尿器科学会 泌尿器科指導医

など

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