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産後の尿漏れ、どうしたらいい? 女性の骨盤底トラブル

2026.04.10
産後の尿漏れ、どうしたらいい? 女性の骨盤底トラブル

「出産してから、くしゃみやジャンプで尿が漏れる…」
「子どもを抱き上げた瞬間に、ちょっと漏れてしまった…」
「恥ずかしくて誰にも相談できない…」

そんなお悩みを抱えている女性は、実はとても多いのです。

今回は、産後に起こりやすい「尿漏れ」の原因と、その背景にある骨盤底筋のゆるみについてわかりやすくご紹介します。

出産後、なぜ尿漏れが起こるの?

産後の尿漏れの大きな原因は、出産による骨盤底筋のダメージです。

骨盤底筋ってなに?

骨盤底筋とは、骨盤の底に広がる筋肉群で、子宮・膀胱・直腸などを下から支えています。
排尿・排便・性機能に関わる大切な筋肉です。

出産の際、この骨盤底筋が赤ちゃんの通過によって大きく伸びたり、傷ついたりするため、しばらくの間うまく機能しなくなるのです。

尿漏れのタイプ:産後に多いのは「腹圧性尿失禁」

産後の女性に多く見られるのが、腹性尿失禁です。

これは、以下のような動作のときに尿が漏れる状態です:

• くしゃみ・咳・笑ったとき
• 重いものを持ち上げたとき
• 階段を降りる、走る、ジャンプする動作

これらは、お腹に力がかかる(腹圧が上がる)と同時に、尿道がしっかり締まらず漏れてしまうことが原因です。

「一時的なもの」と放っておかないで

確かに、出産直後の数週間は、誰にでも尿漏れが起こることがあります。
ですが、

• 数か月経っても治らない
• 漏れの頻度が増えている
• 不安で外出や運動を避けるようになった

このような場合は、早めに泌尿器科にご相談ください。

尿漏れの影響:身体だけでなく心にも

産後の女性は、赤ちゃんの世話やホルモンの変化で心身ともに繊細な時期です。

そんな中で尿漏れがあると、

• 自信を失う
• 外出や人との接触を避ける
• 気分が落ち込みやすくなる

など、生活の質(QOL)が低下してしまいます。

「恥ずかしい」「年のせいかも」と我慢する必要はありません。
現代では、専門的なリハビリや治療で改善できる方法がたくさんあります。

泌尿器科でできること

当クリニックでは、産後の尿漏れに対して以下のような対応を行っています。

丁寧な問診と診察

• どんなタイミングで漏れるのか
• 出産時の状況(経膣分娩か、帝王切開かなど)
• 骨盤臓器脱の有無(膀胱や子宮が下がってきていないか)も確認します

検査は、痛みのない範囲で、恥ずかしさにも最大限配慮して行います。

骨盤底筋トレーニング

尿漏れ改善の基本は、骨盤底筋を鍛える運動です。

当院では、イラストのパンフレットを用いて正しいやり方を丁寧に指導します。

1. 肛門をキュッと締めるように意識する
2. 5秒間そのまま力を入れ、ゆっくりゆるめる
3. これを1セット10回、1日3セット目安で継続

※呼吸を止めず、お腹に力を入れすぎないのがポイントです。

骨盤底リハビリ(専用機器を使った電気刺激療法など)

自宅でのトレーニングに加え、医療機関で受けられる物理療法もあります。
骨盤底筋に微弱な電気刺激を与え、筋肉を効率よく鍛える方法です。

*当院では高密度焦点式電磁(HI-EMS)を用いた骨盤底筋トレーニングチェアを導入予定です(自費診療)のでお気軽にスタッフにご相談ください。

薬物療法(必要に応じて)

まれに切迫性尿失禁を併発している場合は、膀胱を安定させる薬を使うこともあります。
授乳中の方でも使えるお薬を選びますので、ご安心ください。

自宅でできる対策も大切

無理な水分制限はNG

「漏れるから水分を控えよう」と思いがちですが、
脱水は膀胱を過敏にし、かえって尿意を強める原因になります。
1日1.5リットル程度の水分はしっかりとりましょう。

トイレを我慢しすぎない

膀胱をいっぱいにしてトレーニングするのは逆効果。
適度な間隔(2〜3時間)で排尿する習慣をつけましょう。

尿漏れパッドを上手に使う

完全に改善するまでの間は、尿漏れパッドを活用しましょう。
最近は目立たず快適な商品も多く、外出の不安が軽減します。

産後の尿漏れは、治療できます

産後の尿漏れは、治療できます

• 出産後の尿漏れは「恥ずかしいこと」ではなく、ごく自然な現象
• ただし、症状が続く場合は「治療が必要な状態」です
• 泌尿器科では、骨盤底筋リハビリや指導・薬で対応できます
• 専門家に相談することで、安心して子育てを楽しめる毎日を取り戻せます

「仕方ない」「私だけ?」と思わず、ぜひ一度ご相談ください。
私たちは、あなたの悩みに寄り添い、改善への第一歩をお手伝いします。

院長 鵜木 勉

執筆者

いんざい腎・泌尿器科クリニック
院長 鵜木 勉

専門資格

  • 医学博士
  • 日本泌尿器科学会 泌尿器科専門医
  • 日本泌尿器科学会 泌尿器科指導医

など

Web予約

047-637-7781