5月は気温が上がり、運動を始める方が増える季節です。新緑の季節で外に出るのが気持ち良く、ウォーキングやランニング、スポーツを楽しむ方も多いでしょう。しかし、汗をかくことで体内の水分が失われると、尿が濃縮され、尿路結石ができやすくなることがあります。尿路結石は激しい痛みを伴うことが多く、予防がとても大切です。この記事では、尿路結石の仕組みや予防法、水分補給のポイントについて、わかりやすく解説いたします。
尿路結石とは?
尿路結石とは、尿の中に含まれるカルシウムや尿酸、シュウ酸などの成分が結晶化し、腎臓や尿管、膀胱、尿道などに石(結石)を作る病気です。石の大きさや場所によって症状は異なりますが、特に尿管に詰まると激しい痛み(疝痛発作)が起こるのが特徴です。
どんな症状が出るの?
尿路結石の主な症状は以下の通りです。
• 背中から脇腹、下腹部にかけての激しい痛み
突然襲う強い痛みで、体を動かしても楽な姿勢が見つからないことが多いです。
• 血尿
結石が尿路を傷つけて出血することがあります。
• 頻尿、残尿感
結石が膀胱や尿道近くにある場合に起こります。
• 吐き気や嘔吐
痛みが強い場合に伴うことがあります。
痛みが突然現れたり、尿に血が混じったりしたら、すぐに泌尿器科を受診しましょう。
なぜ5月に尿路結石が増えるの?
初夏は気温が上がり、運動や外出で汗をかく機会が増えます。汗をかくと体内の水分が失われ、尿量が減ってしまいます。尿が少なくなると、尿の中のカルシウムやシュウ酸、尿酸の濃度が高くなり、結晶化しやすくなるのです。
さらに、脱水状態になると尿が濃縮され、結石ができやすくなるのも原因の一つです。暑い季節に運動するときは、特に水分補給が重要になります。
尿路結石の予防法
1. 十分な水分補給
尿路結石の最大の予防法は、しっかりと水分を摂ることです。1日に尿量が2リットル以上になるように、目安として1.5〜2リットルの水分をこまめに摂りましょう。一気に飲むのではなく、こまめに分けて摂るのがポイントです。特に汗をかく日は、より多めの水分補給を心がけてください。
2. 食事の工夫
• カルシウムは適度に摂る
「カルシウムを控えると良い」と思われがちですが、実はカルシウム不足も結石の原因になります。バランスの良い食事を心がけましょう。
• 塩分を控える
塩分を摂りすぎると尿中のカルシウム排泄が増え、結石のリスクが上がります。
• 動物性たんぱく質を摂りすぎない
肉や魚を過剰に摂取すると、尿酸が増えて結石ができやすくなります。
3. 適度な運動
適度な運動は代謝を促進し、結石の予防に役立ちます。ただし、激しい運動で汗を大量にかいた場合は、必ず水分補給を忘れないようにしましょう。
運動時の水分補給のポイント
汗をかいた分だけ水分を補給することが大切です。特に運動中はこまめに水分を摂るようにし、のどが渇いたと感じたときにはすでに脱水が始まっている場合が多いです。目安として、30分に1回くらいの頻度で少量ずつ飲むと効果的です。
水やお茶など、カフェインの少ない飲み物がおすすめです。カフェインには利尿作用があり、かえって脱水を助長する場合があります。スポーツドリンクを選ぶ場合は糖分の摂りすぎに注意しましょう。
こんな症状があればすぐに受診を
• 激しい腰や脇腹の痛み
• 血尿(尿が赤くなる)
• 排尿時の強い痛みや違和感
• 発熱(感染症を伴う場合あり)
これらの症状がある場合、尿路結石や尿路感染症の可能性があります。放置すると腎臓に負担がかかったり、感染症が重症化したりすることもあるため、早めに泌尿器科を受診してください。
当院では結石の検査として
・尿検査(血尿の有無)
・レントゲン検査(結石の有無の確認)
→レントゲン陰性結石・微小結石・腸管ガスや骨盤骨に重なっている場合結石がはっきりしない場合があります。その際は近隣の連携病院にて単純CT検査を受けていただくこともあります。
・超音波検査(尿管に結石が嵌頓して、腎臓に尿が溜まっているかの有無を確認)
を行います
まとめ
5月は初夏の陽気で運動が楽しい季節ですが、汗をかくことで尿路結石ができやすくなる時期でもあります。尿路結石は激しい痛みを伴うことも多く、予防がとても大切です。水分をこまめに摂り、バランスの良い食事を心がけて、結石予防を徹底しましょう。
当院では、尿路結石の診断や治療、予防指導も行っております。気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。皆さまが健やかに過ごせるよう、専門医として全力でサポートいたします。
