夜間頻尿

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はじめに

「夜中に何度もトイレに起きてしまう」「朝までぐっすり眠れない」——このようなお悩みをお持ちの方は、夜間頻尿の可能性があります。夜間頻尿は、睡眠の質を低下させ、日中の活動にも影響を及ぼすことがあります。本記事では、夜間頻尿の原因、診断、治療法、そして日常生活での対処法について、わかりやすくご説明いたします。

夜間頻尿とは?

夜間頻尿とは、夜間睡眠中に1回以上排尿のために起きる状態を指します。特に2回以上起きる場合は、日常生活に支障をきたすことが多く、治療の対象となります。夜間頻尿は、加齢とともに増加し、高齢者に多く見られますが、若年層でも発症することがあります。

原因

夜間頻尿の原因は多岐にわたります。主な原因は以下の通りです。

1. 夜間多尿

夜間に尿量が増加する状態です。通常、1日の尿量の約1/3が夜間に排出されますが、夜間多尿ではこれが50%以上になります。高血圧、心不全、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群などが原因となることがあります。

2. 膀胱蓄尿障害

膀胱の容量が減少し、尿を十分にためられない状態です。過活動膀胱や前立腺肥大症などが原因となります。

3. 睡眠障害

不眠症や睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害があると、夜間に目が覚めやすくなり、その際に排尿することで夜間頻尿と感じることがあります。

4. その他

利尿作用のある薬剤の服用や、夕方以降の過剰な水分摂取も原因となることがあります。

診断

夜間頻尿の診断には、以下の方法が用いられます。

問診

症状の詳細や生活習慣、既往歴などをお伺いします。

排尿日誌

数日間の排尿回数や尿量、起床時刻などを記録していただきます。これにより、夜間多尿の有無や排尿パターンを把握します。

尿検査・血液検査

尿路感染症や糖尿病、腎機能障害などの有無を確認します。

超音波検査

膀胱や前立腺の状態を評価し、また排尿後の膀胱内の尿量を測定し、残尿量を評価します。

治療法

夜間頻尿の治療は、原因に応じて行われます。

1. 生活習慣の改善

水分摂取の調整 夕方以降の水分摂取を控えめにします。
カフェインやアルコールの制限 利尿作用があるため、夕方以降の摂取を控えます。
規則正しい生活 睡眠時間を一定に保ち、適度な運動を心がけます。

2. 薬物療法

抗利尿ホルモン製剤 夜間多尿が原因の場合に使用されます。
抗コリン薬やβ3作動薬 膀胱の過活動が原因の場合に使用されます。
前立腺肥大症治療薬(α1遮断薬、PDE5阻害薬) 男性で前立腺肥大症が原因の場合に使用されます。

3. 睡眠障害の治療

睡眠時無呼吸症候群が原因の場合は、CPAP療法などの治療が行われます。

まとめ

夜間頻尿は、睡眠の質を低下させ、日常生活に支障をきたすことがあります。原因は多岐にわたるため、適切な診断と治療が重要です。生活習慣の改善や薬物療法により、症状の改善が期待できます。お困りの方は、早めに専門医を受診し、適切な対策を講じましょう。

院長 鵜木 勉

執筆者

いんざい腎泌尿器科クリニック
院長 鵜木 勉

専門資格

  • 医学博士
  • 日本泌尿器科学会 泌尿器科専門医
  • 日本泌尿器科学会 泌尿器科指導医

など

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