執筆者
いんざい腎泌尿器科クリニック
院長 鵜木 勉
専門資格
- 医学博士
- 日本泌尿器科学会 泌尿器科専門医
- 日本泌尿器科学会 泌尿器科指導医
など
前立腺がんは、男性の前立腺に発生する悪性腫瘍で、特に高齢男性に多く見られます。初期には自覚症状がほとんどなく、健康診断や人間ドックでのPSA検査によって発見されることが多いです。早期発見・早期治療が重要であり、適切な対応により良好な予後が期待できます。
前立腺がんの明確な原因は解明されていませんが、以下の要因がリスクを高めるとされています。
| 加齢 | 年齢が上がるほど発症リスクが高まります。 |
|---|---|
| 家族歴 | 近親者に前立腺がんの患者がいる場合、リスクが増加します。 |
| 食生活 | 高脂肪食や動物性脂肪の摂取が多いとリスクが高まる可能性があります。 |
前立腺がんは初期には症状がほとんどありませんが、進行すると以下のような症状が現れることがあります。
| 排尿困難 | 尿の出が悪くなる、尿が途切れるなど。 |
|---|---|
| 頻尿・夜間頻尿 | 特に夜間に何度もトイレに行くようになる。 |
| 血尿 | 尿に血が混じることがあります。 |
| 骨の痛み | がんが骨に転移すると、腰や背中などに痛みを感じることがあります。 |
これらの症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
前立腺がんの診断には以下の検査が行われます。
| PSA検査 | 血液中の前立腺特異抗原(PSA)の値を測定します。 |
|---|---|
| 直腸診 | 医師が指で前立腺を触診し、硬さやしこりを確認します。 |
| 超音波検査 | 前立腺の大きさや形を確認します。 |
| 前立腺生検 | 前立腺の組織を採取し、がん細胞の有無を調べます。 |
血液中の前立腺特異抗原(PSA)の値を測定します。
前立腺がんの治療法は、がんの進行度や患者さまの年齢、全身状態などを考慮して選択されます。
| 監視療法 | 進行が遅い場合、定期的な検査で経過を観察します。 |
|---|---|
| 手術療法 | 前立腺全摘除術などが行われます。 |
| 放射線療法 | 外部照射や内部照射(小線源療法)があります。 |
| ホルモン療法 | 男性ホルモンの働きを抑える治療です。 |
| 化学療法 | 進行がんや再発時に行われることがあります。 |
治療法の選択は、医師と十分に相談し、患者さまの希望や生活スタイルに合った方法を選ぶことが大切です。
前立腺がんは早期に発見し、適切な治療を受けることで良好な予後が期待できます。治療後は定期的なフォローアップが重要であり、再発の有無や副作用の管理を行います。また、バランスの取れた食事や適度な運動を心がけ、健康的な生活を送ることが再発予防につながります。
前立腺がんは高齢男性に多く見られるがんであり、初期には自覚症状が少ないため、定期的な検診が重要です。早期発見・早期治療により、良好な予後が期待できます。治療法は多岐にわたり、患者さまの状態や希望に応じて選択されます。不安な点や疑問がある場合は、専門医に相談し、納得のいく治療を受けましょう。