コラム

  • TOP>
  • コラム>
  • 4月:新生活のストレスと泌尿器科—過活動・・・
  • TOP>
  • コラム>
  • 4月:新生活のストレスと泌尿器科—過活動・・・

4月:新生活のストレスと泌尿器科—過活動膀胱にご注意

2026.04.28

4月は進学や就職、転勤などで新しい生活がスタートする方が多い季節です。新しい環境や人間関係に適応しようと頑張るあまり、知らず知らずのうちに心身にストレスがかかっていることもあります。実はこうしたストレスが、泌尿器科の病気の一つである「過活動膀胱(かかつどうぼうこう)」の症状を悪化させることがあります。今回は、過活動膀胱の症状や原因、対処法について、患者

過活動膀胱ってどんな病気?

過活動膀胱とは、「突然強い尿意を感じる」「トイレに間に合わずに尿が漏れそうになる」「トイレが近い」といった症状を引き起こす病気です。具体的には、次のような症状があれば過活動膀胱の可能性があります。

• 尿意切迫感:急に我慢できないほどの強い尿意が起こる
• 昼間の頻尿:日中に8回以上トイレに行く
夜間頻尿:夜間に1回以上トイレに起きる
• 切迫性尿失禁:尿意を感じてからトイレに間に合わず、尿が漏れることがある

症状の程度には個人差があり、「トイレに間に合わなくて不安」といった精神的な負担も大きい病気です。

4月に症状が悪化するのはなぜ?

4月は、新生活によるストレスが原因で自律神経のバランスが乱れやすい季節です。自律神経は膀胱の働きをコントロールしていますが、ストレスで交感神経が過剰に働くと、膀胱の筋肉が敏感になり、急に尿意を感じるようになります。
さらに、新生活で生活リズムが崩れたり、疲れがたまったりすると、膀胱のコントロールが難しくなり、症状が出やすくなります。

他の原因やリスク因子もあります

過活動膀胱はストレスだけでなく、以下のような要因でも起こりやすくなります。

• 加齢:膀胱の柔軟性が低下し、尿をためにくくなる
• 前立腺肥大症(男性):前立腺が尿道を圧迫して排尿障害が起こり、膀胱が過敏になる
• 骨盤底筋のゆるみ(女性):出産や加齢で筋肉が弱くなると、尿をうまくコントロールできなくなる
• 神経の病気:脳梗塞、パーキンソン病、糖尿病による神経障害など

どんな検査をするの?

泌尿器科では、まず問診で症状や生活習慣を詳しくお伺いします。排尿の記録(排尿日誌)をつけることで、症状の程度やパターンを把握するのに役立ちます。さらに以下の検査を行うことがあります。

• 尿検査:膀胱炎などの感染症を除外します
• 超音波検査:膀胱や腎臓の状態を確認します
• 尿流測定検査:尿の勢いや量を測定します
• 残尿測定:排尿後にどれくらい尿が残っているかを調べます

治療法にはどんなものがあるの?

過活動膀胱の治療は、症状や生活習慣に合わせて以下の方法を組み合わせます。

1. 生活習慣の見直し

• トイレを我慢せず、尿意があれば早めに行く
• 水分の摂り方を調整する(夕方以降の飲み物を減らすなど)
• カフェインやアルコールの摂取を控える(利尿作用で頻尿を悪化させます)
• 便秘の解消(便秘は膀胱を圧迫します)

2. 膀胱訓練(行動療法)

• いきなりトイレに行くのではなく、少しずつ我慢して排尿間隔を延ばす訓練をします。これにより、膀胱の容量を増やしていきます。

3. 骨盤底筋トレーニング

• 骨盤底筋を鍛える運動を行うことで、尿道をしっかり締める力がつき、症状が改善しやすくなります。

当院には高密度焦点式電磁(HI-EMS)を用いた骨盤底筋トレーニングチェア「フェミゾンプラス」を導入しております。座るだけで骨盤底筋をしっかりと刺激し、強化することができる非侵襲的(体に傷をつけない)な医療機器です。1回の施術で数万回の筋収縮を誘導し、通常のトレーニングでは得られない高密度の筋刺激を実現します。まさに「筋トレを代行してくれる椅子」です。

]*ご興味のある方は是非ご相談ください(こちらは自費診療となります)

4. お薬による治療

• 抗コリン薬やβ3作動薬というお薬を使い、膀胱の筋肉の過剰な収縮を抑えます。これにより、尿意切迫感や頻尿が和らぎます。副作用が出ることもありますので、医師と相談しながら治療を進めます。

まとめ

まとめ

新生活が始まる4月は、知らないうちにストレスを感じている方が多い季節です。ストレスは過活動膀胱を悪化させ、トイレが近い・急に我慢できないといった悩みを引き起こします。日常生活の工夫や泌尿器科での適切な治療で、症状は改善することがほとんどです。
「恥ずかしいから相談しにくい」と感じる方も多いですが、泌尿器科はそのような悩みに寄り添う場所です。当院では、患者さま一人ひとりに合った治療をご提案し、安心して過ごせるようサポートしています。お困りのことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

院長 鵜木 勉

執筆者

いんざい腎・泌尿器科クリニック
院長 鵜木 勉

専門資格

  • 医学博士
  • 日本泌尿器科学会 泌尿器科専門医
  • 日本泌尿器科学会 泌尿器科指導医

など

Web予約

047-637-7781